告知

「TSとTGを支える人々の会催し(1999年6月6日)
「性別へのこだわり」の先に見えてきたもの(公開)


         第62回「TSとTGを支える人々の会」催し・公開講演会             「性別へのこだわり」の先に見えてきたもの
   話し手:蔦森樹さん(MTFTG&作家)、司会:稲邑恭子さん(『We』編集長) 

 1993年、自らの体験を踏まえたジェンダー、セクシュアリティ評論『男でも女で
もなく』を発表し、注目を浴びた蔦森さんが、約6年ぶりの今年5月12日に、新作、
私小説である 『愛の力』(東京書籍)を出版されました。時代に先がけて、アンドロ
ジナスな生き方を選び取ってきた蔦森さんの心の軌跡が、赤裸々に語られています。大
きな仕事をやり遂げた彼女に、これまでの血を吐くような「自分探し」を通じて、見え
てきたものなどをお話いただきます。
◆話し手紹介◆
★蔦森樹(つたもり・たつる)さん……1960年代生まれ。1986年頃よりフェミ
ニズムの流れを受けて、ジェンダー論と男性論に取り組む。90年に新男性論『男だっ
てきれいになりたい』(マガジンハウス)を発表、話題になる。93年の『男でもなく
、女でもなく』(勁草書房)では、男性から女性へのトランスジェンダー(性の越境)
を生きるひとりとして、性で二分化された秩序や規範を越えようとする自己の模索や揺
らぎを描きだし、多くの読者に鮮烈な印象を残した。
 現在はジェンダーフリー時代の課題である、性の階級を越えた人間関係の平安を訴え
て、精力的な執筆活動のかたわら全国各地を巡り、地方自治体の男女啓発事業をはじめ
小学校から大学まで、さまざまな場所で講演を続けている。この他の著作に、家族との
葛藤を描いた『そして、ぼくはおとこになった』(マガジンハウス)、恋愛も友情も異
性愛も同性愛もすべて人が人を愛することに変わりないとした『21世紀恋愛読本』(
学陽書房)、所収に『岩波講座現代社会学U巻 ジェンダーの社会学』『日本のフェミ
ニズム 別冊 男性学』(共に岩波書店)、『日本の名随筆・別冊84 女心』(作品
社)、『自由への入門』(WAVE出版)などがある。近刊予定に編著書『メンズリブ
を超えて』(仮題、東京書籍)、共訳書にジョン・ストルテンバーグの『男であること
を拒否する』(仮題、勁草書房)がある。
 全国をまわって年に約70ヵ所で講演をしている。ここ数年の間に話し手として呼ば
れたのは、厚生省、文部省の「男女参画のモデルプランづくり」、早稲田マスコミ塾、
日本青年館の花婿学校、各地の地方自治体の生涯学習課、女性政策課、自由の森学園高
校の人権の授業、学習院大学一般教養課目の特別講座「ジェンダー」など。近ごろは、
講演会場で「私もTGです」
と声をかけてくる人が増えた。それに以前は、私は主催者や参加者から「TGの男性」
 「女装者」とレッテルを貼られて好奇の目で見られていたが、それが減ってきたこと
を実感している。

◆司会紹介◆
★稲邑恭子(いなむら・きょうこ)さん……泣tェミックス代表取締役。「くらしと教
育をつなぐWe」編集長。フェミニストカウンセラー。教育とフェミニズムがメインテ
ーマの月刊誌を発行しながら、女性の自己表現を支援するさまざまな講座・ワークショ
ップを企画。フェミニズムの枠組みをより柔軟にしつつ、多様な生き方を支援するゆる
やかな試行錯誤の場をつくりたいと思っている。
「蔦森さんとの出会いは、1993年ぐらいから。これまで『We』のフォーラムやシ
ンポジウムに出演してもらったり、中学校や高校での授業を取材したり、ワークショッ
プを一緒にやったり。インタビューや、原稿依頼など、ひんぱんにおつきあいしていま
す。知り合ってからも、蔦森さんはどんどん変わって、自由になっていく。笑いが増え
て、やわらかくなっていく様子に目を見張らされています」
【日時】1999年6月6日(日) 開場13:00 開演13:15〜16:30
【主催】「TSとTGを支える人々の会」 【協力】「FTM日本」
【会場】せたがや女性センター・らぷらす研修室3&4               
     東京都世田谷区北沢2−8−18北沢タウンホール11階
     03−5478−8021(場所の問い合わせ以外はしないで下さい)
【参加費】1000円(資料代込み/カンパ歓迎!)
【問合わせ・連絡先】※変更したので、ご注意下さい。

〒156−0044
 東京都世田谷区赤堤二郵便局留 「TSとTGを支える人々の会」
※住所には、必ず「赤堤ニ郵便局」と漢数字の「二」を入れて下さい。そうしないと、
別の郵便局に配達されてしまいます。

当事者・家族・パートナーの方々へ                       
 今回の催しは、マスコミの取材を含む一般公開の催しです。参加者のプライバシーに
ついては会としてできる限りの配慮は致しますが、皆様におきましても各自一層のご注
意をされた上でご来場ください。

◆取材を希望するマスコミ関係者の方は必ず事前の申し込みをお願いいたします(事前
のご連絡がない場合、取材をお断わりする可能性があります)。また、客席やロビー、
会場周辺などでの参加者に対する取材、撮影などはご遠慮ください。        
◆一般の方は予約は必要ありません。                   
◆取材申し込みをされた方以外は、会場へのカメラ、ビデオカメラ、テープレ
コーダーの持込みは禁止とさせていただきます。                 
◆他人に迷惑をかけるような言動をする方には、退場をお願いする場合があります。
◆「TSとTGを支える人々の会」(Trans-Net Japan)とは◆
 埼玉医科大学倫理委員会の答申発表をきっかけに、日本国内に性同一性障害のための
自助支援グループがないのはおかしいという思いから発足しました。1996年8月か
ら、学習会や体験交流会、家族会などを行なってきました。普段の活動は、プライバシ
ーへの配慮から参加者やその家族、パートナー、支援者(医療関係者、カウンセラーな
ど)に対象を限定し、その参加者は99年2月までに約500人(公開時を除く)にの
ぼっています。
◆トランスジェンダーとは◆                          
 広義には、自分の身体の性別やそれに属する社会的、文化的性別に対して何らかの違和
感や不快感を感じている人。(狭義では、その中でも、反対の性での生活もしくは、既
存の性役割にとらわれない形での生活を望み、性転換手術までは望まない人)。   
  




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